おすすめ蔵出し紹興酒
自分の作る料理に一番合う紹興酒を求めて、本場紹興で料理長自ら探し出した弊店自慢の紹興酒。
光燕では、料理長内田が厳選した8年物と12年物をおいています。
8年物紹興酒
まろやかな口触りに穏やかな味わい。
とても飲みやすく、紹興酒が苦手な方もお薦め。
12年物紹興酒
香り豊かで深みある優雅な味わい。
長く繊細な余韻が楽しめる贅沢な逸品。
やっと探し出した逸品の紹興酒
光燕の紹興酒の買い付けにはエピソードがあります。
いざ、折衝をすべく、料理長一行は蔵元へ向かった。
蔵元も料理長一行を歓迎し、いかにも中国らしく豪勢にもてなした。
折衝に来たはずが、気が付けば大宴会となっていた。
宴がたけなわになったとき、蔵元のオーナーが料理長にこう言った。
「上海に行った際は、君のお店でうちの紹興酒と君のつくるおいしい寿司が食べられるんだね。楽しみにしているよ。」
どうやら情報が錯誤し、蔵元は「光燕」を高級寿司屋と勘違いしているようだ。
「お店には寿司も刺身もないですよ、やるのは中華料理です。」
そう料理長が返した瞬間、今までの友好なムードが一変した。
「帰れ」
蔵元のオーナーはただ一言、そう言い放った。
「彼の料理を食べてから判断してくれませんか」
料理長に同行していた通訳がとっさに食らい付いた。
調理場に向かった料理長。
しかし、食材はどこにもない。
あるのは床に転がっていた茄子一本のみ。
それでも「これで十分」といわんばかりに、おもむろにその茄子を拾いあげ、料理を始めた。
瞬く間に、有り合わせで作った「魚香茄子」を蔵元側の待つ卓に出した。
先程までの宴会とはうって変わり、重苦しい空気の中試食が始まった。
黙々と食べる蔵元側。
アッという間に食べ終わると、ついに蔵元のオーナーが口を開いた。
「参ったよ、君の実力を認めるよ。色々と試して悪かった。」
張りつめた空気が一気にはじけとび、一同に笑顔が戻った。
「うちのお酒を是非君のお店で扱ってほしい。
ただし、ひとつだけ約束してくれ。私のお酒も君の料理と同じように皆で丹精込めて作ったものだ。自分の納得いく人物以外には売りたくない。転売だけはしないでくれ。」
よくよく聞くと、ここは地元でも有名な蔵元らしい。それゆえ、お店で扱うと偽り、転売目的で買い付けにくる業者も多いという。
若い日本人が中国で中華料理店を開く。
蔵元がにわかには信じられなかったのも当然だろう。
こうして生まれた「光燕」の紹興酒。
皆様ご来店の際は、是非ご賞味下さい。